立ち読み

読書

リタイアしてからは本を購入することが少なくなりました。
その理由の一つは、よく図書館を利用するようになったことなのですが、この点については前に「図書館」で書いたとおりです。
もう一つの理由が、書店からすれば甚だ迷惑な話だとは思いますが、定期的に立ち読みをするようになったことです。
リタイアする前は、時間がもったいないので、立ち読みをすることはほとんどありませんでした。
せいぜい、買うかどうかを決める際に、ちらっと数ページを斜め読みする程度でした。

リタイアしてからは、月に2回くらいは大型書店に行って、立ち読みをするようになりました。
言い訳ではありませんが、わざわざ立ち読みが目的で大型書店に行っているわけではありません。
家族が定期的に通っているストレッチのお店が入っているショッピングモールに一緒に行った際に、家族がストレッチを受けている間、一人で買い物を済ませてからストレッチが終わるまでに30分~1時間くらいの待ち時間があるのです。
その間に特にやることがないので、同じショッピングモールに入っている大型書店で、立ち読みをして時間を潰すようになりました。
その大型書店では、ゆっくりと座って読むスペースも用意されているのですが、さすがにそこまでするのは気が引けるのでしません。
自分の場合は、まさにその字の通り立ったままで読むスタイルです。


もともと読むのが速いこともあって、30分~1時間もあれば、かなりの分量を読むことができてしまいます。
字が大きくて行間がスカスカなビジネス書などは、ほぼ一冊まるごとが読めてしまいます。
小説でも短編集であれば、少なくともその中の短編の一つくらいは読めてしまいます。
書店の良いところは、図書館とは違って新刊が揃っていることです。
また、探さなくても、よく売れているベストセラーなどはそのためのコーナーが設けられていて、直ぐに手に取ることができます。

立ち読みする本の種類は、その時の気分で選びますが、やはり新刊ベストセラーが多いです。
自分がリタイアしてから芥川賞に選ばれた作品のほとんどは、立ち読みしていると思います。
一冊をじっくりと読むこともありますが、数冊の一部を拾い読みすることが多いです。
拾い読みをする場合は、まえがきを読んでから目次を見て、気になった章だけを読むことが多いように思います。

立ち読みをするようになって感じるのは、立ち読みだけで十分で、あえてお金を出してまで買いたいと思う本が減ったことです。
自分もビジネス書を二冊書かせてもらった経験があるので少しだけ分かるのですが、その頃からとにかく次々と新しい本を出版して、その中の一冊でも売れれば良いといった風潮があって、それが今でも続いているように思えます。

それでなくても出版不況と言われているこのご時世に、自分のような者がいると、ますます本が売れなくなって申し訳ないとは思うのですが、図書館を利用する理由と同様にもうこれ以上自宅に本を増やしたくないので、ここはひとつ大目に見ていただきたいと思います。

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