人それぞれ

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人それぞれ」という言葉が、自分の口癖の一つになっています。
この言葉そのものを使い出したのは、おそらく働くようになってからであったと思うのですが、「人それぞれ」という考え方自体は、子供のころから持っていました。

その出発点は、父親がよく口にしていた「この世の中は色々な人がいて成り立っている」という言葉であったと思います。
この父親の言葉を子供のころから耳にしていたので、子供ながらに「世の中には色々な人がいる」ということが自分にとっては当たり前のことになっていました。

しかし、学校では、みんなと「同じように」することを求められました。
中学までは地元の公立の学校に通っていたので、本当に色々なタイプの違った個性を持つ子供がたくさんいました。
子供ながらに、こんなにみんなそれぞれ違うのに、どうして何でもかんでも同じようにしなければならないのか疑問に感じていました。
今から思うと、本当にかわいくない子供でした。
あえて自分だけ違うことをしようとは思いませんでしたが、いつもいつも周りと同じことをするよう求められることには辟易としていました。

人それぞれ」を強く感じるようになったのは、大学を卒業してからでした。
同級生の多くは、民間の会社に就職したり、公務員になるなどして働き始めましたが、自分は定職には就かずにアルバイトをしながら、資格試験の勉強をしていました。
その中で、色々な人と出会いました
自分と同じように定職には就かずに勉強している者もいましたが、一度就いた仕事をやめて勉強している人もいました。
公務員をやっていた人、学校の教員をやっていた人、民間の企業に勤めていた人など色々な経歴をもつ人がいました。
そういう人たちの話を聞いていると、本当に人生って「人それぞれ」なのだなと思いました。

また、資格試験に合格して研修に行った際にも、大学を卒業してすぐに合格した人から、自分の父親と年齢の変わらない人まで幅広い年齢層の人がいました。
そして、当然にそれぞれの人が違った経歴をもっていて、それは勉強をしているとき以上でした。
資格試験を目指した動機も「人それぞれ」なら、今後の進路や目標なども「人それぞれ」でした。
おそらく、大学を卒業して就職をしていたならば、これほど「人それぞれ」ということを実感することはなかったかもしれません。

仕事をするようになってからは、「人それぞれ」という言葉自体をよく使うようになりました。
例えば、仕事仲間や後輩などから人生相談をされたときには、ほぼ毎回のように「人それぞれ」という言葉を使っていたと思います。
要は、人生は「人それぞれ」だから、特に正解といったものはないと自分は考えているという趣旨のことを伝えていました。

そして、仕事をリタイアしてみて、さらにこの「人それぞれ」という考え方が強くなっているように思います。
仕事をしていると、世の中のほとんどの人が一日のほとんどの時間を仕事に使っているように思いがちなのですが、そんなことはないことが分かります。
平日の昼間に買い物に行ったり、色々なところに出かけたりするだけでも、多くの人が様々な場所で色々な違ったことをしているところを目にします。
リタイア生活をするようになってから、生活のしかた生き方も本当に「人それぞれ」なのだということをさらに強く実感しています。

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