本来ならば、リタイア生活に入る前に、やりたいことなど、次にやることを決めておくのが望ましいのでしょう。
リタイアする前に、周囲から、「仕事は完全にやめずに、少しだけでも続けた方が良い」とか「完全にやめるなら、次にやることを決めておいた方が良い」などといった数々のアドバイスをいただきました。
ただ、それらのアドバイスをしてくれた人たちは、誰一人としてリタイアしているわけではなかったので、申し訳ないけれども参考にはしませんでした。
むしろ、リタイアした人たちのブログは、たくさん読んで、参考にしました。

リタイアした人たちのブログは、大きく二つに分かれていました。
一つは、それなりに楽しんでいる内容のもの。
もう一つは、リタイアして失敗したという内容のものでした。
失敗したという内容のものは、仕事をやめたらやることがなくなり、退屈で面白くないというものが圧倒的に多く、やめる前に何かやることを決めておけば良かったとか、やめなければ良かったなどといった後悔が綴られていました。
他方、それなりに楽しんでいる内容のものは、数こそ少なかったですが、いくつかありました。
私が見つけたのは、全て女性の方が書かれているブログでした。
そこには、毎日の家事、特に時間をかけて料理を楽しんでいる様子や朝の散歩や買い物など日々のちょっとした出来事が活き活きと綴られていました。
これらを読んで感じたことは、リタイア生活の中で特にやりたいことや生きがいのようなものを探そうとはしていないということでした。
日常生活を大切にして、日々のちょっとした出来事を楽しんでおられる姿が目に浮かびました。
それらを参考に、まず、リタイア生活では、「やりたくないことを無理してやらない」ようにしようと決めました。仕事をしているときは、かなり無理をしていたと思います。常に自分で自分を追い込んでいるようなところがありました。
なので、もう無理はしない、自分を追い込むぐらいなら、チャランポランな方がマシと考えました。
また、これまでおろそかにしていた家の中こと、家事を自分のペースでやろうと思いました。
とりあえずは、毎夕食を作ろうと決めました。
当然、そのための買い物にも行くことになるし、後始末としての掃除やゴミ出しなんかもすることになるので、この毎日の夕食作りを中心に、マイペースで家事をやっていくことにしました。
そして、そうした生活の中で、少しでもやってみようと思うことがあれば、とりあえずやってみることにしました。そして、それが面白ければ続ければいいし、そうでなければ直ぐにやめたって構わないと思うようにしました。
そうして、「やりたいことが見つかればラッキー」ぐらいの軽い気持ちでいることにしました。
こんな感じで、「やりたくないことを無理してやらない」ということを守りながら、約2年間を過ごしてきました。
たまに、仕事をしていたときに味わっていたヒリヒリ感みたいなものを懐かしく思うことはありますが、毎日が退屈で面白くないと思うことはありません。
むしろ、もっとたくさんアニメを見たり、映画を見たり、読書したり、執筆したりしたいので、もう少し時間があればいいのにと毎日思っています。
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