ある人について他人の持っているイメージとその人の実像。
これらは一致する方がまれで、多かれ少なかれ他人の持っているイメージと実像との間には乖離(違い)があると思います。
自分の場合には、この乖離がかなり大きいように思います。
自分がこれまでに他人からかけられた言葉などからすれば、以下のようなイメージを持たれているようです。
それは、きっちりしている、しっかり者、そつがない、完璧主義者、隙がない、物怖じしない、用意周到、器用、要領が良い、前向きなどです。
この点については、自意識過剰なところがあるかもしれませんが、そこはご容赦ください。
そして、リタイアをする前、特に仕事の場面では、そのようなイメージを持たれるように、自分自身でも振る舞い、演じていたことは否定できません。
リーダーシップを取って仕事を円滑に進めるためには、それが便利だったからです。
しかし、かなり無理をしていたので、常に疲弊していました。

自分の実像は、簡単に言えば、イメージの正反対です。
具体的には、いい加減でだらしなく、怠け者、要領が悪く鈍くさくて、失敗ばかりしていて、小心者、計画性がなく、不器用で、心配性などです。
学生時代などには、約束をすっぽかしたり、約束の時間に遅れるのは日常茶飯事で、コツコツと努力することが大の苦手でした。
そして、鈍くさくて要領が悪く、不器用なため、アルバイトに行っても、人並みに作業などをこなすこともできず、なのに行き当たりばったりで行動するため、いつも失敗ばかりして怒られていました。
しかも気が小さいので、言いたいことも言えず、人の顔色ばかり気にして、クヨクヨとしていました。
他人からダメ出しをされる典型的なタイプで、そのことは自分自身でも自覚していました。
だからこそ、真逆なイメージを持たれように努力していたのだと思います。
リタイアして仕事は辞めてしまったので、もう無理をしてイメージを保持する必要はなくなりました。
ところが、20年以上他人の持つイメージに合った自分を演じてきたため、仕事の関係者だけでなく、身近な人たちにの間にもかなりイメージの方が浸透してしまったところがあり、いつの間にかイメージ通りに振る舞うことを期待されるようになっていました。
ピンとこないかもしれませんが、例えば、予想外の事態に直面して少しアタフタしただけでも、驚かれ、いつも毅然としている人だと思っていたと言われてしまうほどなのです。誰だって、予想外の事態に直面すればアタフタすることぐらいはあると思うのですが。
仕事に至っては、できて当たり前と思われ、日常生活でも大抵のことは人並み以上にできるだろうと思われています。
これが、リタイアしてからも続いていたので、とても窮屈なため、何とかしなければと考えました。
年相応にポンコツになってきているので、どんなに無理をしても、もはやイメージを保持することなど不可能です。
そこで、リタイアしてからは、一度にイメージを変えるのは無理だと思うので、少しずつイメージ通りに振り舞うのをやめて、素の自分を出すようにしています。
自分の実像を全て晒す必要まではありませんが、無理をしないで良い程度には、実像のままで過ごすことができるようなりたいと思っています。
この点に関しては、まだまだ道半ばで、現在リハビリ中といったところでしょうか。
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