自分が大切にしているものの一つに「あいさつ」があります。
朝の「おはよう」、昼の「こんにちは」、夜の「こんばんは」といった当たり前のそれです。
自分はどちらかというと人見知りなので、もともとは、あまり「あいさつ」が得意な方ではありませんでした。
なので、他人からは無愛想だと思われていたでしょうし、しかめっ面をしていることも多かったので、怖そうな人だと思われていたことも多かったようです。
これを大きく変えたのは、独立して仕事をするようになってからでした。
職場で、来客のあった際にお客さんに対して、必ずきちんと「あいさつ」をするよう被雇用者らに指導していた手前もあって、自分が率先して「あいさつ」をしない訳にはいかなくなりました。
また、職場の雰囲気をギスギスしたものにしないためにも、自分から進んで「あいさつ」をするようになりました。
自分が職場に一番早く来ていたので、次々に職場に出てくる被雇用者らに対して、毎朝必ず自分から「おはよう」を言うようにしていました。
「あいさつ」は、コミュニケーションの入り口だと考え、意識して大切にするようにしていました。

これは、仕事以外でも役に立ちました。
特に、海外旅行に行った際には、「あいさつ」がコミュニケーションの入り口であって、とても重要なものであることを痛感することが何度もありました。
日本と違い、ヨーロッパの国々などでは、こちらから積極的にコミュニケーションを取らなければ、相手にしてもらえないか、あるいは無碍に扱われることがよくあります。
まずは、宿泊先のホテルのフロントスタッフに笑顔で「あいさつ」をするのとしないのとでは、その後の対応が大きく変わります。
また、飲食店などでも、同様です。飲食店以外のお店でも、それが観光客相手のお店であっても、それ以外のお店であればなら尚更のこと、店員さんに「あいさつ」をして、コミュニケーションが取れないと、買いたい商品を手にすることすらできない場合もあります。
なので、海外に行く際には、基本的には英語でコミュニケーションを取るのですが、「あいさつ」だけは、必ず現地の言語でするようにしていました。
これだけで、格段に旅行を楽しむことができていたように思います。
リタイアしてからは、それまでよりも他人と接する機会、特に新しい人と出会う機会が減ります。
なので、「あいさつ」はより重要になると思っています。
たまたま、古い知り合いを見かけたときなど、こちらから気付いて「あいさつ」をしたことがきっかけで、また交流の再開することがあります。現に、そういうことが何度もありました。
たぶん、こちらから気付いて「あいさつ」をしていなければ、交流は途絶えたままだったはずです。
あと、個人的には、毎朝の散歩の際にする「あいさつ」も大切にしています。
特に、交流まで求めているわけではありませんが、「あいさつ」をすることで、朝から気持ち良く散歩をすることができます。
はじめは見ず知らずの人が相手なので少し緊張するのですが、一度勇気を出してこちらから「おはようございます」と「あいさつ」をすれば、ほぼ100パーセントの確率で向こうからも「おはようございます」と対応してもらえます。そして、回数を重ねると、そうやって「あいさつ」を交わすのが当たり前になります。
小さなことですが、毎朝顔を合わせていても知らん顔でいるより、「あいさつ」を交わせる方が格段に気持ちが良いはずです。
このように「あいさつ」は、人と人とを繋ぐツールとして、自分にとってとても大切ものです。
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