私の好きな小説の一つに「銀河英雄伝説」があります。
大学生になった頃に刊行され、本伝(本編)だけで10巻、そのほかにも外伝があり、かなりの長編作品です。
お金のなかった当時は、大学生協の書店で立ち読みをしました。
その後、働くようになってから、本伝、外伝とも全巻を大人買いしました。
未来の銀河を舞台としたスペースオペラで、銀河に進出した人類は、独裁制の銀河帝国と民主共和制の自由惑星同盟の二大陣営に分かれて150年間という長期にわたって決着のつかない戦争を続けていました。
そうした中、銀河帝国と自由惑星同盟のそれぞれに新しい英雄が現れ、歴史が大きく変わっていくという壮大なお話です。

こういった銀河を二分して戦うというストーリーは他にも多く存在しますが、それらのほとんどは、独裁的な側を悪、民主共和的な側を善として、勧善懲悪な内容として描かれています。
例えば、スターウォーズなんかも、その一つです。
しかし、この銀河英雄伝説では、そのような単純な描かれ方はしていません。
いずれの側も多くの矛盾を抱え、何が善で、何が悪なのかを多面的に考えさせられる内容に仕上がっています。
そういうところが、現在の世界情勢の中で見直されたのか、最近、またこの作品が注目をされているようです。
とにかく、とても優れたエンタテイメント作品で、その魅力の一つは、個性的な人物が数多く登場するところです。そして、そのいずれの登場人物も、キャラクターが細部まで作り込まれています。
これまでに二度もアニメ化されており、新旧いずれも良い出来なのですが、どちらかというと初期の作品の方に魅力を感じます。
アニメを見てからだと、アニメでの登場人物のイメージが頭に強く残ってしまうので、小説を読んでから、アニメを見るのがお勧めです。
長編ですが、一度、是非読んでいただきたいと思います。
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