『マナーはいらない 小説の書きかた講座』

読書

これまでにも、小説の書き方に関する本は、何冊か読んでいます。
大沢在昌さんの『売れる作家の全技術』やディーン・R・クーンツさんの『ベストセラー小説の書き方』など数冊を読みました。
しかし、あまりピンとこないというか、少なくとも自分にはあまり参考にはなりませんでした。
基本的な書き方のルールについては、主にYouTubeの動画で学んでいたので、これらの本に求めていたのは、思いついたアイデアをどのようにして小説という形で表現すれば良いのかという点でした。
そういう意味では、自分にとってヒントになるような内容を見つけられずにいました。
そして、やはりそういったノウハウは、自分の頭で考えて、試行錯誤するしかないのだろうと思うようになっていました。
そうしたところ、たまたま、三浦しをんさんの『マナーはいらない 小説の書き方講座』という本を見つけました。

三浦しをんさんの本は、『舟を編む』など、これまでに何冊か読んだことがあり面白かったので、この『マナーはいらない 小説の書き方講座』も読んでみることにしました。
そうしたところ、これまでに読んだ小説の書き方の本とは異なり、エッセイ形式になっていて、楽しんで読むことができる内容になっていました。
また、これまでに読んだことのある作品を題材にしたタネ明かしのような内容も書いてありまた。
特に正面切って小説の書き方が丁寧に説明されているわけではなく、どちらかというとざっくりとした、意地悪な表現をすれば感覚的にしか分からないような内容が多かったのですが、自分にとってはそちらの方がピンとくるというか、頭に馴染みました。

そして、書かれていた内容を、もう少し自分の中でクリアーにするために、改めて、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』と『あの家に暮らす四人の女』の2作品を読みました。
この2作品を読むことで、より『マナーはいらない 小説の書き方講座』の内容が自分の中では具体化されたような気がします。
とりあえず、原稿用紙30枚程度の短編に挑戦してみようと思っています。

同じように、これまでに小説の書き方に関する本を読んでも、何かいまひとつピンとこなかったという方には、お勧めの1冊です。
ただ、自分と似たような感性をお持ちの方がおられるのかどうかは、甚だ疑問ではありますが……。

マナーはいらない 小説の書き方講座』三浦しをん著

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